離山登山

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月に1回は登ろうと年初の目標にしていましたが、暫くご無沙汰している離山(1256m)です。8月18日、お盆明けに登ろうと決めていましたが、朝からの雨で腰を折られていました。しかし、昼ごろから天気が回復し青空が見えると、気持ちが高まるのがわかります。ご存知のように登山開始は午前中が鉄則ですが、往復2時間弱のトレーニング登山なら午後からも有りかと気持ちがぐらつきます。こんな事で迷うのも初めてですが、何故か登山で汗をかき気持ちをスッキリしたいともう一人の自分が誘うのです。

午後2時半に自宅を出発し、10分後には市村記念館の南口登山口からスタートです。

さあ行くぞー、と多少気負ってるかな。

サワラやウラジロモミの樹林をくぐり雨宮敬次郎翁の記念碑まで一気に登り、カラマツ植林に尽力した偉大な先人に一礼して前に進みます。左側の尾根伝いにはカモシカが時々顔を見せますが今回は遠慮したようです。

ウラジロモミの稚樹がたくさん生えている登山道入口周辺
雨宮敬次郎翁の奥方の記念碑 
カモシカが顔を出す稜線

登り始めて30分、上から子供たちの声が聞こえてきました。立ち止まっていると20人程の小学生と思しき集団が下りてきます。「楽しかったかい?」に「楽しかったよ、オジサン頑張って!」の返事。皆明るくて生き生きした笑顔で歩いている。「俺にもあんな若い頃が有ったよな。いくら歩いても疲れを知らない頃だった。遠足で、川に張り出した山肌から滑り落ちて泳ぐ羽目になった悪ガキ時代もあったよ。」

元気いっぱいに飛び跳ねて下山する子供たち

山頂周辺の周回道路まで繋がる、板張りのジグザク登山道が始まります。雪解け直後の春先にはストッパー役の横木がかなり腐って外れていましたが、補修が済んで歩き易くなっていました。この板張り登山道の山側には、季節の山野草が顔を出してくれているのが楽しみです。

木道の登山道 補修は完璧

さて、山頂までの心臓破りの急坂が始まります。時間にしたら10分足らずですが、これを一気に登り切れるのは若い証拠と言えます。自分でも3回は最低でも中休みが必要です。

心臓破りの始まり
あと一息付いて頑張ろう!!

山頂展望台が見えたらしめたもの、後は一気呵成に登るだけです。

これが最後の急階段だ 頑張って!!

恒例となっている浅間山をバックにした自撮り撮影を始めていると、背中側の登山道をフーフー言って登ってくる足音が聞こえます。シャッターが落ちるまであと5秒、カメラを見つめていると足音はカメラ側に近づきシャッターが落ちる瞬間にオレンジ色したシャツがカメラを横切ったのです。「あー・・・」と声を発しても何ら反応なし。その後から若い御婦人が「待ってー、着いたのね。」先についたご主人が「何分かかったー?」「45分よ、やったね!」のやり取りを交わす。自撮り画像は一体どうなったのかと不安に思いつつも若夫婦に聞くと、東京からの別荘滞在者で1週間、毎日離山登山をしているとか。今日は途中休み無しでのノンストップ登山をやったのだそうだ。北アルプス登山前に体慣らしで離山登山をやっている人は知っているが、別荘滞在者でこれだけ離山登山を楽しんでいる人が居るとは驚きでした。

山頂、自撮りポーズの最中に飛び込んできた若旦那 シマッタと思っても後の祭り
一息ついて早々に下山開始の若夫婦別荘族

山頂を渡る風は早いもので秋の匂いもし始めおり、周りの草花も秋の訪れを告げ始めているようにも思えます。

下りルートは板張り登山道を歩き終わった所から、往路来た道ではなく直線で下る近道に入ります。

まだ薄暗くなり始めるには早い時間ですが、森の中は樹木で鬱蒼としています。そんな森の中にオレンジ色の花が明かりのように目立って飛び込んできます。よく見ると沢山のオレンジの炎があちこちにあります。この状態を「あちらにポッと、こちらにもポッと咲いているのがフシグロセンノウ」と表現してくれた会員さんがいました。なるほど、花明りとはこの事かと感心しつつ沢山のフシグロセンノウに見送られて下山しました。

登山口近くで登ってくる御婦人に「熊に出会いませんでしたか?」と問われ「暗くなってきましたから、これからは余り奥にはいかないほうが良いですよ。鈴は必ず付けて行ってくださいね」と答えてはおいたが、あの御婦人はどうしたのだろうか。役場のホームページによれば、8月20日午後5時半ごろに登山道入り口にも近い軽井沢中学校北側の森で熊の発見情報が寄せられているそうである。

【観察された草花】

コバギボウシ(ゆり科)
キバナアキギリ(しそ科)
ゲンノショウコ(ふうろそう科)
キオン(きく科) シオン(きく科:紫苑)に対して黄色の花を咲くことから付けられた
シシウド(せり科)
オオマムシグサ(さといも科てんなんしょう属)
ゴマナ(きく科)
モミジガサ(きく科こうもりそう属)
オトコエシ(おみなえし科)
ヨツバヒヨドリ(きく科)
タムラソウ?ノアザミ(きく科)
ヨツバヒヨドリに翅を休めるキアゲハチョウ
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