新年の恒例行事にしている離山登山を1月20日に行った。最低気温-11℃の予報でもあり躊躇の気持が無かった訳ではないが、決めたら行く!は何時ものこと。日本海側は大雪警報が出ているが、軽井沢までは雪雲はやって来ない。コロナ籠りで体重は増える一方。動きに不安はあるものの、ここで気分一新し元気で一年を過ごしたいとの思いからの決行だ。登山口は市村記念館のある南口。別荘地がある東口からの方が山頂までは遥かに短いが、自宅から歩いて南口登山口まで行けるのが便利。近くのセブン・イレブンで食料等を準備してから登れる便利さもある。
10時5分登山開始。図書館分館裏を直登する。ウラジロモミの子供達がいっぱい育っているのを目にしながら登り続けると、軽井沢の祖とも言われる雨宮敬次郎の記念碑を左に見る。明治期の大実業家で、渡米した経験を生かそうと軽井沢に牧場経営を夢に見たが、気候・土壌条件などから上手く行かないと判断するや、カラマツの植栽に全力投入した人物である。離山一体のカラマツ林はこの長い歴史の証言者であろうか。
そんな先人に思いを馳せながら進むと、どこかに何か違う雰囲気を感じた。いわゆる直感であろうか。左手の稜線木立に黒いものが見える。まさかクマでは!と思ったが、姿格好はカモシカである。離山登山では、これまで3度ほど出会っているが、いずれも東口からの登山である。黒ではなく、茶色がかったグレー系の色である。「お前そんな色してるとクマに間違えられて撃たれてしまうぞ。お腹すいてんだろう?」 カモシカとのこんな対話(貴方なら何を話します?)を終えてから登り始める。
暫くすると雨宮翁が執念で植えたカラマツ林の中に入る。見上げると樹冠が真っ白に輝き、真っ青な空が美しいコントラストを作っている。
吐く息は白く、進むほどに息遣いが荒くなる。頭の中は山頂からの樹氷に輝く浅間山を想像し、ただ黙々と頂上を目指す。
11時10分過ぎ山頂到着。何という美しさだろう、言葉なんていらない。この輝く白銀の世界と、真っ青な空を背にそびえ立つ浅間山に「感動」だ。
フクロウのコレクションが趣味。画像は「なんでだろうな?」の標題で長野市の女流切り絵作家の作。好奇心の塊が若さの秘訣か。
はじめまして、通りがかりの者です。
写真家の方なのでしょうか?
お写真がとても素敵で見とれてしましました。
また拝見させていただきます。