雪のない穏やかな3月を迎えています。地温が上がり福寿草が黄色の顔を出してきていますが、雑草類(いや失礼、雑ではない!)も一気に出番を待っている様です。
昨日、中軽井沢図書館で開かれた文化講座に参加して来ました。皆さんはNHKBSプレミアムでの「ニッポンの里山」という番組を知っていますか。朝7時からの15分番組ですので、地上波で7時からのニュースを見ている方には馴染みが少ないかも知れませんが、なかなか面白い番組です。今回の文化講座は、「ニッポンの里山」の番組のバックに流れている音楽を担当するディレクターと演奏しているメンバーが主役です。全員が楽器を演奏しながら作曲もやる方々で、司会者はどう紹介して良いのか戸惑っていました。BGMに流れてくるような心地よい音色は、チェンバロ・ピアノ・シンセサイザー・ヴァイオリン・木製フルート・オカリナ等です。日頃、演歌等で心の情念を湧き立てている身には少し上品過ぎる感じですが、心静かに目を瞑りながら聞ける音楽も素晴らしいものでした。
音楽演奏の前に紹介されたのは、「ニッポンの里山」にかつて登場した埴 沙萠(はに しゃぼう)さんと、音楽ディレクターの出会いでした。埴さんは高齢の写真家でしたが、植物の生きる姿(花粉や胞子を放出したりする仕組み等)を徹底的に密着し撮影するのが大好きだったそうです。彼がディレクターに最後に話してくれた言葉は「一本の草が、ささやかに生きることのために、どれほど大きな英知と愛とが、「自然」から注がれているかを感じ取って欲しい」との事。今は亡き埴さんが番組に出た映像「足元の小宇宙」を思い出しながら、音楽ディレクターが思わず涙する姿は、山野草をこよなく愛する「われもこうの会」の活動の情熱とも共通するのではと思われました。
フクロウのコレクションが趣味。画像は「なんでだろうな?」の標題で長野市の女流切り絵作家の作。好奇心の塊が若さの秘訣か。
私も参加しました。他にも会員が参加されていました。結構楽しめる講座でした。ただ、講座は二部構成で第一部が番組に関するもの、第二部がライブ演奏でした。昨年も同様の講座が開催されましたが、ワタクシ的には第一部の番組部分を拡充してもらうと良かった、と思います。終了後、CDを購入し、記念にサインもいただきました。