0
信州デスティネーションキャンペーンに登場した、吉永小百合さんが佇む北八ヶ岳の苔の森が全国的に有名になっています。
この苔の森への入口、白駒の池の駐車場に入るまでは長蛇の車の列です。列を崩さないで、約1時間もジッと耐える滋賀、横浜、青森など県外ナンバーのオンパレード。
標高2000mを超える苔の森は、我が古巣の林野庁東信森林管理署が所管する国有林です。北八ヶ岳自然休養林に指定されており、コメツガ、シラビソ、トウヒ等の亜高山帯を代表する針葉樹の森ですが、林床には沢山のコケ類がびっしりと覆っていて、これまでほとんど斧が入ったことが無い原生林の様相には迫力が有ります。富士山麓に広がる青木が原の森の姿にも似ていますが、北八ヶ岳の森は樹高がやや低く苔の這え具合や樹木の稚樹が多いように思えます。
多くの観光客は苔の美しさに感嘆の声を上げていますが、小生は山野草(われもこう)の会の一員として目の付け所が少し違います。緑一色の空間に草花の色の変化を感知すべくレーダーを回しますが、発見したのはタケシマランの赤い実、ゴゼンタチバナ、コミヤマカタバミの緑の葉、そしてコバノイチヤクソウのクリーム色の花だけでした。タケシマランの赤い実を接写する姿を覗き込む観光客に、チラッと画像を見せてあげると「わー綺麗!」の歓声。「いいだろう・・・」と、ちょっとだけ得意げな気分になりました。
苔の森を後にする時、静かな森の空間に響き渡るメボソムシクイのチョリチョリチョリ・・・との多少賑やかな囀りがいつまでも後を追いかけてきました。
0
フクロウのコレクションが趣味。画像は「なんでだろうな?」の標題で長野市の女流切り絵作家の作。好奇心の塊が若さの秘訣か。
いつも話題を提供してくださり、写真も沢山で愉しく見ています。
北八ヶ岳の苔の森には山野草が少ないとのこと。山野草が多く生育するには光が必要なのですね。木洩れ陽が射す雑木林に野草が群生してるのを多く見かけます。