10月17日から3日間、福島県川俣町、飯館村、南相馬市、双葉町、大熊町などを訪れ、原発事故被災地で除染関連事業に従事している社員を激励してきました。
早いもので、あの3.11東北地震・津波事故から6年半が過ぎました。復興工事や除染作業は、被災地から遠く離れて暮らす私達には別の世界の出来事のように思われます。日々のニュースでも耳にする機会も殆ど無くなり、意識しなくなるのも無理からぬ事と思います。今回の選挙で復興への加速化などを話す立候補者は当地には見えず、原発ゼロや可能な限りゼロに近づく等を謳っていますがどこまで本気なのか疑ってしまいます。いまでも5万人を超える人が県内外で避難生活を続けている現実をどう考えているのでしょう。
しかし被災地の現場では黙々と除染作業が進み、ここから出される汚染土壌を仮置き場にまとめ、次の工程となる中間貯蔵施設の設計準備をしたりと、日々着実な作業が続けられています。
ここに紹介する画像は、そんな現実を少しでも皆さんに知って欲しいとの思いから掲載しますが、放射線で被爆した現地にも、けなげに生き抜いている植物がたくさんありました。
除染作業は、人々が日々暮らす予定の区域では残すところ僅かになってきましたが、山林を今後どうするかは多くの課題を抱えています。人家から20mの範囲の森林除染は行っているものの、これで十分なのか。汚染された森林内で伐採や造林等の林業作業を行う場合の安全性をどう確保するのか等の頭の痛い課題があります。
旅の順にコメントを加えて行きましょう。
1.川俣町山木屋地区
原発事故からの放射線物質が北西に流れ出した最先端の地区です。
標高が高いこの地区では、水田に水を張っての天然アイスリンクが子供たちの冬の楽しみ場でした。しかし除染作業の5年間は中止せざるを得なかったのですが、昨年の1月末から再会したのです。(参考www.town.kawamata.lg.jp/data/kouhoushi/pdf/201603/201603.pdf)
浅田真央ちゃんが休止期間中に訪問し、子供たちの激励を行ったそうです。
2.飯館村
地表を剥いだ汚染土壌をフレコンパックに詰めて、仮置き場として保管している施設が主要幹線道路沿線に沢山配置されている。
3.南相馬市小高地区
津波被害と放射線被害のダブルパンチにあった地区の住宅解体と汚染土壌の仮置き場を見て下さい。
4.双葉町・大熊町の帰還困難区域を通過
5.富岡町 森林除染の方策を研究・模索中
フクロウのコレクションが趣味。画像は「なんでだろうな?」の標題で長野市の女流切り絵作家の作。好奇心の塊が若さの秘訣か。
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