しめ飾り、しましたか?

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昨年末、しめ飾りについてのテレビ番組を見ました。しめ飾りは、本来の形状は決まっておらず、地方によっていろいろな形があるそうです:良く知られたゴボウ、ダイコン、ホウジュをはじめ、鶴、亀、蛇、俵、メガネなどなど…。番組冒頭で紹介されたのは、信州上田のしめ飾りで、なんといままでに見たこともないカップ型をしていました。カップ型のしめ飾りは「わんじめ」とか「おやす」などと呼ばれています。本来、このようなことに興味はないのですが、その形を見て、「コレだ!」とひらめき、親戚が住んでいる上田に行った折、運良くカップ型のしめ飾りを入手できました。親戚に聞いてみると、「昔は椀じめを用いていたが、最近では使わなくなり、ホームセンターなどで売っている一般的なものを用いている。かつては、近所にしめ飾りを作る人がおり、毎年、その人に作ってもらっていた。椀じめを玄関の左右や門松に取り付け、おせちやお餅を椀じめの中にいれて飾った。」とのこと。親戚の家の裏側が旧北国街道で古い家が並んでいるので、散歩がてらに見て回ったところ、椀じめを飾っている家は見当たりませんでした。「椀じめ」は、その名前から、お椀をかたどったものと思われますが、取っ手のついたお椀など見たことがありません。それとも、「取っ手」に見えるのは取っ手ではなく、なにか別のものを表現しているのかもしれません。せっかく手に入れたので、椀じめを飾ってみました。トシガミさま、来てくれたかなあ〜…。

 

皆さんの家ではどのようなしめ飾りをしましたか?

 

<その後…>

椀じめの作り方動画が YouTube にありました。便利な時代になったものです。 まず、前垂れ型のしめ飾りを作り、上側の横縄を円状に閉じて、全体を円筒状にし、前垂れ部分を下側に集め束ねて作るようです。動画では上側の横縄の余り部分を短く切って椀じめにしていました。この場合「取っ手」の無い椀じめになります。上田型の椀じめは余った横縄部分を切り取らないで、すだれの下部分に連結させ、これが「取っ手」になるようです。と、文章で説明しても「なんのこっちゃ、ワカラン!」でしょうね。) 動画を参照いただければ、少しはわかるかも…。
「おやす」の語源は、京言葉の「トシガミはん、おいでやす」がなまったもの….ではなく、「やす」は「養う」に通じ、食物を与えることを意味する、のだそうです。

 

椀じめ。
飾り方がわからなかったので、引っ掛けやすいところに取り付け、中にミカンを入れました。
折り目正しい飾り方は、「取っ手」を向こう側にするようです。
また松の枝も取り付けたようです。

 

 

<参考文献>

「しめかざり」:森 須磨子、工作舎、2017/11/10

 

 

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