この問題解けますか?

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新宿から乗った小田急線の車内広告に中学校の入試問題が出ていました。森林の働きに関する問で、今年の共立女子第二中学校の入試問題だそうです。

電車に乗っている間、何度も問題を読み返しましたが、頭がこんがらかるだけであっという間に時間が経ってしまいました。皆さんはどうでしょうか?

問1(要旨)針葉樹は雑木林と比べて違いがありますが、次のア~エで正しいものを1つ選びなさい。

ア スギなどの林は雑木林と比べて、虫などが少ない。

イ スギなどの林は雑木林と比べて、土の栄養がたくさんある。

ウ スギなどの林は雑木林と比べて、鳥が活発に活動し、さえずりも多く聞こえる。

エ スギなどの林は雑木林と比べて、日光が入りやすく明るい。

問2(要旨)コナラの木から落ちたドングリから芽がいっぱい出ますが、大きくなる間に枯れる木もあります。ドングリから育った小さな木にはどのような意味がありますか。次のア~エの中から正しいものを1つ選び記号で答えなさい。

ア 小さな木は晴れた日に光合成をして、大きな木に栄養を与える。

イ 小さな木は雨によって土にたくわえられた水を吸収するため、大きな木が呼吸をしやすくなり、生長が早くなる。

ウ 風などで大きな木が倒れた時に、小さな木は林のすきまをうめるように大きく成長する。

エ 小さな木が数年で枯れることで、ほかのドングリの芽が出やすくなる。

2018.8.7 小田急線車内広告 中学校入試問題より森林の多様性について

 

問1に関しては、針葉樹林は間伐をしないと暗く、森林に入る光の量が雑木林(広葉樹林)より少ないので、草本植物が少なく昆虫などが育つ環境としては不利で、それらを餌とする鳥類の数も少ないという回答を期待していると思います。しかし信濃町にあるアファンの森の長年の調査によると、最近広葉樹の森での鳥類の減少が著しいのに対して、隣接するスギの針葉樹の森では、鳥類の減少がなく、広葉樹の森よりも鳥類の数、種類も多いというデータが得られている場所もあります。最近の針葉樹林には広葉樹を積極的に導入する方法をとられている場所もあり、一概にスギ林と言ってもスギだけの林で無い場合も有りますので注意が必要です。

問2に関しては、余程森林の観察をしていないと正解を引き出せないかと思われます。正解が2つ有るようにも思えますが、いずれにしても入試に出すような問なのか疑問です。

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